視野欠損の視神経炎・脳梗塞・片頭痛などの疾患

視野欠損と疾患

視神経炎

視神経炎は視神経を冒す病気です。

糖尿病・ウイルス感染・腫瘍による圧迫、多発性硬化症という神経系統の難病などの合併症として起こる場合がありますが、まだはっきりとした原因は解明されていません。
視神経炎になると視力が急激に低下し、視野の中心が暗くなる中心暗点があらわれ、目を動かすと痛みを感じることがあります。

視神経は再生機能がない繊細な組織で、仮に病気が治ったとしても現状以上の回復が望めないので、早期治療が重要となります。

脳梗塞

脳梗塞は脳にある血管内腔の動脈硬化が進行し、血管が狭くなっているところに血液の塊が詰まることによって血流が止まり、脳の組織が破壊されてしまう病気です。

血液の塊が詰まってしまうと、顔や片側の手足に麻痺したり、言語障害意識障害などの症状があらわれて死に至ることもあります。
血流が滞ってしまった部位によって、視野の片側の半分が欠けたり、片側の目が見えなくなることがあります。

脳腫瘍

脳腫瘍は脳にできた腫瘍が大きくなることで、周囲の脳組織を圧迫して脳機能障害をもたらす病気です。
特徴的な症状としては頭痛・吐き気・嘔吐があります。
頭痛の痛みは早朝に強く、日中にかけて徐々にに弱くなりますが、日が経つにつれどんどん痛みが強くなります。

さらに腫瘍の発生場所によって、判断力や記憶力が低下したり、手足のけいれんや麻痺や、視野が狭くなるなどのさまざまな症状があらわれます。

片頭痛

片頭痛はこめかみ部分の脳の血管や動脈が拡がって血流が増すことで、その周辺にある神経が刺激されて起こる頭痛のことで、女性に多くみられ、慢性的に繰り返されます。
主に頭の片側がズキズキと脈を打つように痛むのが特徴で、めまい・吐き気・嘔吐などをともなうこともあります。

片頭痛の前兆には、視界に急にキラキラしたものが見えるようになり、視界の一部が遮られる閃輝暗点(せんきあんてん)という症状が起こることがあります。