生活習慣の改善と薬物療法の組み合わせ!高血圧の治療について
高血圧は自覚症状がないにもかかわらず、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病に繋がります。
高血圧は日常生活を正すことで改善することもできますが、過度に進行している場合は病院での治療が必要となります。
今回は高血圧の治療について解説します。
高血圧放っておくと危険なものなので、健康診断の結果が悪かった場合は早期の治療をお勧めします。
薬物療法
高血圧には生活習慣を正すことで対応していく方法もあります。
しかし、状態が悪い場合は生活習慣の改善のみで治療の効果を得ることが難しいのも事実です。
そこで、状態が悪い高血圧には薬物療法が利用されます。
高血圧に対する薬物療法としては以下の4つがあります。
- 利尿剤・・・排尿する量を増やし、血管内を流れる血液の量を減らして血圧を下げる
- 神経遮断薬・・・心臓への刺激を軽減し、血管の緊張をほぐして拡張子、血圧を下げる
- 血管拡張薬・・・血管を拡張させて、血圧を下げる
- レニン・アンジオテンシン系阻害薬・・・血管収縮につながる経路を遮断し、血圧を下げる
いずれも方法は違えど最終的には血圧を下げる効果を持つため降圧剤とも呼ばれています。
また高血圧にどの薬が使われるかは個々の患者により変わるため、医師の処方に応じて単独もしくは複数が使われることになります。
生活習慣の改善
薬物療法を使う必要のない状態では、生活習慣を改善することで高血圧に対応していくこととなります。
生活習慣の改善は主に以下の3つの側面からなされます。
塩分制限
塩分の過剰摂取は体内のナトリウム濃度を高めるため、それを緩和する目的で血液内の水分が増えます。
つまり、血管の中を流れる水分量が増えるため自ずと血圧が高まります。
そのため高血圧の治療には塩分制限が効果的です。
1日の塩分摂取量を7g程度に抑えるのが一般的です。
一般的な食事量であれば味付けをしていなくとも食材自体に塩分が3g含まれているため、調味料として使うことのできる塩分は1日4gまでとなります。
運動の習慣化
体に負担をかけない程度の有酸素運動は血圧を下げる効果を持ちます。
特にウォーキングや軽い水泳はお勧めです。
一方で激しい有酸素運動や過度な筋肉トレーニングは一時的に血圧を大きく上昇させるため、高血圧の人が急にそれらの運動に取り組むと危険です。
禁煙
喫煙は血管を収縮させ、血圧を上昇させます。
そのため慢性的に喫煙している人はタバコをやめることが血圧を下げることに繋がります。
また喫煙は動脈硬化を進行させるため、それが高血圧につながる恐れもあります。
以上のように高血圧の治療は軽いものは生活習慣の改善によりなされますが、状態は悪い場合は薬物療法が使用されます。薬物療法においては複数の作用で血圧を下げる薬が処方され、それを継続して摂取していくこととなります。
しかし薬物療法はあくまで緊急の対応のために用いられることが多いため、普段から血圧をコントロールする取り組みは有益です。薬物療法だけに頼らずに、生活習慣の改善にも積極的に取り組みましょう。