花粉症の特徴

3〜4割の日本人は花粉症!?
花粉症とは、季節性アレルギー性鼻炎の1つで、決まった花粉が飛散する時期にアレルギー症状を引き起こします。現在、日本人の30%~40%が何らかの花粉症に悩まされているのではないか、と言われています。また、季節と関係なく続く通年性アレルギー性鼻炎とどちらも発症している割合が高く、花粉症患者のおよそ半数近くを占めています。

関東の花粉シーズン

関東近辺で言えば、以下の種類の花粉が記載の時期に飛んでいます。

花粉のピーク
  • スギ・・・2~4月をピークに春先
  • ヒノキ・・・3~4月をピークに春先
  • イネ・・・月末~6月前半をピークに10月くらいまで
  • ブタクサ・・・8月末~9月をピークに秋
  • カナムグラ・・・9~10月をピークに秋

そもそも花粉症はどのようにして引き起こされるのでしょうか?

花粉症は、体を細菌などから守るための抗原抗体反応が起こることで発症します。
花粉症の原因物質、すなわち花粉に含まれる特定物質が抗原に当たります。
花粉が目・鼻・喉の粘膜に繰り返しくっつくことで、ある特定の抗原(花粉)にだけ反応する抗原特異的IgE抗体が産生されるのです。

抗体とは、ウイルスや細菌などの異物に対抗するための物質なので、特定の花粉に含まれる原因物質を異物だと判定するようになります。
そして、抗原特異的IgE抗体が、鼻の粘膜などに存在する細胞のIgE受容体という部分にくっつくことで、体の中から異物を追い出すようなアレルギー反応が形成されます。

するとそれ以降、抗原を体内に取り入れた際には、花粉の原因物質である抗原+抗原特異的IgE抗体のように、細胞上で結びつくことで、化学伝達物質が放たれるようになってしまうのです。
化学伝達物質とは、体内に侵入した異物を体外に追い出すように作用する物質であり、その際に目・鼻・喉の粘膜などにさまざまな症状を生じるようになります。

遅延型アレルギーとは

また、粘膜などのIgE受容体に、抗原特異的IgE抗体がしっかりと浸透した際に引き起こされる遅延型アレルギー反応もあります。
通常のアレルギー反応が、抗原を体内に取り入れて数分で起こるのに対して、遅延型の場合には8時間~数日経ってから現れる点が特徴的です。

抗原抗体反応と活性酸素

本来、体に花粉が入ることは有害ではないのですが、免疫システムが花粉を誤って異物と判定してしまうことで、このような抗原抗体反応が起こってしまうのです。
因みに免疫システムの誤作動は免疫力が低下している時に起こりやすく、その一因として、体内にある活性酸素量の増加が挙げられます。

活性酸素は、ストレスの蓄積・睡眠不足・過剰な飲酒・たばこなどが続くことにより、増加傾向になります。
体が疲れている時には、免疫力が落ちていると考え発症に注意しましょう。