今まで解消できなかった不安や疑問にお答えします
低用量ピルは避妊薬として利用する以外にも、女性に役立つ使い方があります。
今までどうしても解消できなかった不安や疑問にお答え致します。
また、飲んでみようと思った時に必要な情報もまとめました。
基本編
知っておきたい低用量ピルの基本知識
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ピルにつきまとう副作用のイメージは、40年前の中用量、高用量ピルによるもの。
日本で1999年から使わている低用量ピルは、それらの数10分の1とホルモン量が少ないため、副作用はほとんどありません。
重い副作用には血栓症、心筋梗塞などがありますが、日本人にはまれです。
血栓症で言えば妊娠中のほうがリスクが高く、10万人に1人の割合です。
ピルはもっと少ないです。
ピルの歴史は長く、これまで合計数十億人が飲んできた安全性の高い薬です。
低用最ピルで太ることはありません。
飲み始め1、2か月に限って起こるマイナートラブルで、むくむ人がわずかにいて、一時的に体重が増加した人もわずかにいます。
そういう人でも3か月もすれば、むくみもなくなり体重はもとに戻ります。
低用量ピルで健康になり、食事が美味しくなり太ったという人はいます。
低用量ピルは女性ホルモンのバランスを良くするため、生理周期を規則正しくします。
ですから、次の生理がいつくるか正確にわかります。
また卵巣を休ませることができ、子宮内膜の収縮もほとんどなくなります。
そのため生理時の出血量も、生理痛も軽減されるのです。
毎月の生理でつらい思いをしていた人ほど、生理痛や貧血から開放され、驚くほどの効果を感じる人もいます。
白人女性の統計で、35歳以上で1日15本以喫煙する人(ヘビースモーカー)が低用量ピルを飲むと血栓症のリスクが高まり、10万人に2人の割合で血栓症が報告されています。
でも、でも、アジア人は白人より血栓症のリスクはずっと低いため、神経質にならなくても良いそうです。
30代で喫煙していてもヘビースモーカーでなければ処方はされます。
ただし、喫煙は健康を害するため禁煙おすすめします。
喫煙と比べたら、ピルなどの薬の副作用はまったくないといってもいいくらいです。
低用量ピルは1日ー回1錠を、毎日だいたい同じ時間に飲みます。
低用量ピルには、21錠と28錠の2タイプがあります。
21錠は1日1錠を21日間飲み、飲み終わったら7日間休み、次のシートを飲み始めます。
最後の錠剤を飲んでから、2〜4日後に生理のような出血があります。
28錠には、21錠+ホルモンの含まれていない偽薬が7錠ついています。
次のシートの飲み始めの日を忘れないようにするためです。
もし、飲み忘れたら、飲み忘れが 1日の場合、気づいたらすぐ1錠飲みその日の分も1錠飲みます。
2日以上忘れても、気づいたら1錠飲み、その後は同じように飲みます。
ただし、避妊効果が薄れるので7日間はほかの避妊法を行います。
もし、飲み忘れて生理と同しような出血がきたら、新しいシートの頭から飲み始めればOKです。
医師に処方してもらいます。
医師に処方してもらう処方薬でに産婦人科医が処方しています。
2005年の低用量ピルに関するガイドラインの変更で、医師の血圧測定で異常がなければ、その他の検査なしで処方可能になりました。
内診などはなくても処方されます。
飲み始めてからも必要と決められた検査はありません。
保険適用外の薬ですので、クリニックによって多少差があります。
1シート(ひと月分)2,000〜4,000円です。
それ以外に初診料などがかかります。
生理不順や月経困難症、子宮内膜症などで中用量ピルは保険が使えますが、低用量ピルは残念ながら保険適用外です。
応用編
低用量ピルを役立てるために知っておきたい情報
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女性にとって自然とはどのような状況でしょうか。
本来、生理サイクルは、子孫を残すための妊娠・出産に備えて毎月繰り返されるものです。
昔の女性は、何度も妊娠・出産を繰り返し、一生のうちで生理は40〜50回ほどしかありませんでした。
ところが、妊娠・出産回数が激減している現代女性は、一生の間に生理を400〜500回も繰り返しています。
これは人類始まって依頼のことで、この事自体、生物にとってとても不自然なことです。
一生涯に1〜2人しか子どもを産まない現代女性は、卵巣を必要以上に酷使しています。
低用量ピルは、実際の女性ホルモンと同じものを服用して、ホルモンバランスを整え、卵巣を休ませる作用をしているだけです。
特に危険な薬でも、不自然なことをしているわけでもありません。
低用量ピルを使わず不調を我慢するのか、使って快適に過ごすかはご自身次第です。
低用量ピルで、ニキビや吹き出物が改善する人はとても多いです。
特に、男性ホルモンが多いことでできる、ニキビや吹き出物には効果があります。
また、女性ホルモンのバランスが崩れることでできる、大人のニキビやPMS(月経前症候群)で生理前にできる吹き出物にも効果があります。
ほかに低用量ピルは多毛症の治療にも使われています。
また、プレ更年期で起こる肌荒れや肌の乾燥などの症状に、効果が出る人もいます。
これらの肌トラブルのある人は、3か月だけでも試してみる価値はあると思います。
ほとんどの薬は一緒に飲んでもかまいません。
風邪薬、頭痛薬、胃薬、漢方薬などはまったく問題ありません。
ただし、 一緒に飲ん 飲んでではいけない薬がごく少数あります。
例えば、
- 抗てんかん薬
- 抗結核薬
- 抗生物質
- ホルモン薬
- 免疫抑制剤
- うつ病の薬
- 高血圧の薬
- 抗HIV薬
- ハーブのセントジョーンズワートの健康食品
など。
念のため、病気の治療を受けるときには低用量ピルの服用を伝えましょう。
低用量ピルには、すべての錠剤のホルモン量が同じ一相性のタイプと、錠剤ごとに3段階にホルモン量が変化する三相性のタイプがあります。
まず、一相性で生理を遅らせる場合は、21錠目まで飲んだら、続けて新しいシートの頭(最初)の錠剤から飲んでいきます。
遅らせたいだけ飲んでいけば、生理は起こりません。
次に、三相性の場合は、別の新しいシートから21錠目と同じ色の錠剤を遅らせたいだけ飲んでいきます。
旅行や出張の日程にあたらないように、生理を自分でコントロールできるので、働く女性には便利です。
生理のある間は、初潮から閉経まで、ずっと飲み続けても大丈夫です。
休薬期間をおく必要はありません。
また、妊娠したいときにやめれば、その翌月(遅くとも3 か月後)から排卵が起こり、妊娠可能になります。
いつ服用をやめてもOKですが、なるべくそのシートは飲みきってから、やめるようにしましょう。
一度やめても、必要を感じたときに、再度飲み始めることもできます。
例えば、生理を遅らせたいときに事前に飲み始め、その後、飲むのをやめて、また必要なときに飲み始めるなど、自由にに使えます。
気になる症状がある人は試してみては
低用量ピルや女性ホルモンに関する不安が減り、イメージが少し変わったのではないでしようか。
低用量ピルはそれほど、怖くて危険な薬でもなさそうです。
低用量ピルを服用できない方は妊娠中、授乳中、高血圧、血栓症、脂質代謝異常、前兆をともなう激しい片頭痛、不正出血、乳がん、子宮がん、糖尿病、35歳以上で1日15本以上の喫煙者などの人です。
低用量ピルを服用できない方
- 妊娠中
- 授乳中
- 高血圧
- 血栓症
- 脂質代謝異常
- 前兆をともなう激しい片頭痛がある
- 不正出血
- 乳がん
- 子宮がん
- 糖尿病
- 35歳以上で1日15本以上の喫煙者
ということは、健康な女性であれば、だれもが飲める薬でもあるということになります。
特に、生理痛がある、生理時の出血量が多い、生理周期がバラバラで一定しない、生理前にさまざまな不調が起こるPMS(月経前症候群)、ニキビや肌荒れがある、などの人には、 つらい症状を軽減、あるいは改善する効果が期待できるので、試してみる価値はあるかもしれません。