2つの治療がある!一過性脳虚血発作の治療は内科的治療と外科的治療
一過性脳虚血発作は症状こそ一時的なものですが、脳梗塞の前触れとも言える重大な病です。
この病気の症状については決して軽視せずに、症状が起きた時点で脳梗塞専門の病院に行く必要があります。
では、一過性脳虚血発作はどのようにして治療されていくのでしょうか。
今回は一過性脳虚血発作の治療方法についてみていきます。
以下の通り、大きく分けると治療方法は2つ存在しています。
内科的治療
一過性脳虚血発作に対しては、主に内科的治療が用いられます。
内科的治療は大きく以下の2つに分けることができます。
- 血液の粘度を下げる薬物療法
- 動脈硬化を回復させる治療
一過性脳虚血発作においては、脳に栄養や酸素を送る血管が詰まっています。
そのため、1つの手段として抗血栓薬や抗凝固薬を使用して血液をサラサラにしていくものがあります。
そうすることで、一過性脳虚血発作が再び起こることを防ぐことができるためです。
また一時的に血液をサラサラにしただけでは、いずれ同じように一過性脳虚血発作が起きてしまいます。
そのため、根本的なところから一過性脳虚血発作の治療を行うためには、進行している動脈硬化を回復しなければいけません。
このような動脈硬化を回復させるための治療には以下の3つがあります。
- 薬物療法
- 食事療法
- 運動療法
症状の重さによって投薬を行いながら、食事療法と運動療法に取り組むことで血管を健康的にするのが目的です。
そして詰まりやすい状態を改善することができれば、それだけ一過性脳虚血発作を回避することができます。
外科的治療
症状が重篤な場合、一過性脳虚血発作に対しても外科的治療が用いられる場合があります。
外科的治療には以下の2つの方法があります。
- 頸動脈内膜剥離術
- 頸動脈ステント留置術
頸動脈内膜剥離術は血管を切開して、動脈硬化の原因となっている血栓などの塊を除去するものです。
頸動脈ステント留置術は血管の中に細い管を通し、血管を内側から広げて血液の通り道を確保するものです。
このように一過性脳虚血発作に対しては、内科的治療と外科的治療の2つが用いられます。一般的には、症状がそれほど重篤でない場合は内科的治療によって長期的な視野で動脈硬化を改善していくことになります。
一方で症状が重篤な場合は外科的治療を用いて即時に動脈の状態を回復させます。どちらにせよ治療は体に負担が大きく、また長い時間が必要となるものです。そのため一過性脳虚血発作については、水素治療を定期的に受けて脳の血管の健康を保ち、予防していくことが求められます。