時に測定した血圧が正常値よりも高い状態を指します。日本では20歳以上の2人に1人が高血圧と言われており、生活習慣病につながる可能性が高いです。高血圧の基準値と種類について解説します。
高血圧の基準値
高血圧の診断基準は、診察で測定した収縮期血圧が140mmHgで、拡張期血圧が90mmHg以上です。
高血圧は血圧の高さに応じて、次のように分類されます。
分類 | 診察室での血圧 | 家庭での血圧 |
---|---|---|
Ⅰ度高血圧 | 140~159 | 135~144 |
Ⅱ度高血圧 | 160~179 | 145~159 |
Ⅲ度高血圧 | 180以上 | 160以上 |
自宅の血圧計で計測したときの基準は、診察での基準値よりも5mmHg低く設定されています。
高血圧になる原因
高血圧になる原因はさまざまですが、主な要因を以下に示します。
- 食生活: 食塩の過剰摂取による食生活の乱れが高血圧の原因とされています。和食には塩分が多く含まれるため、食塩の摂取量を減らす工夫が必要です。
- 肥満: 内臓脂肪型肥満の人も高血圧になることがあります。肥満の場合、拡張期血圧から収縮期血圧の順番に血圧が高くなる傾向があります。
- 自律神経の乱れ: ストレスや睡眠不足で交感神経の働きが過剰になり、自律神経が乱れると、高血圧になる可能性があります。
- 喫煙: 喫煙は動脈硬化を進行させるため、高血圧になりやすくなります。
- 年齢・遺伝: 加齢によって動脈硬化が進み、遺伝的要因も高血圧に影響を与える可能性があります。
- その他の病気: 心疾患や腎臓疾患などが原因で高血圧になることもあります。
これらの要因が組み合わさることで高血圧が発症しやすくなります。
血圧を下げるためにできる取り組み5選
高血圧を予防・改善するためには、以下の5つの取り組みが役立ちます。これらの方法を実践することで、血圧をコントロールしましょう。
1. 食事の見直し
食事は高血圧のリスクを大きく左右します。以下の食事療法に取り組みましょう。
- DASH食: 塩分と炭水化物を控え、カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維、タンパク質を増やす食事方法です。これらのミネラルは血圧を下げる効果があります。
- 食材の選択: 野菜や果物、海藻類、ナッツ、大豆製品など、血圧に良い食材を積極的に摂取しましょう。
- 血圧に効果的な成分: ルチン(そばに含まれる)、タウリン(イカやタコに含まれる)、緑茶(GABAやカテキンを含む)など、血圧降下に役立つ成分を摂取しましょう。
2. 運動
適度な運動は血圧を下げるのに効果的です。有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)や筋力トレーニングを取り入れましょう。週に150分以上の運動を心がけましょう。
3. ストレス管理
ストレスは血圧に悪影響を与えることがあります。リラクゼーション法や瞑想、ヨガなどのストレス管理方法を実践しましょう。
4. 喫煙の禁止
喫煙は高血圧のリスクを高めるため、禁煙を心がけましょう。
5. 適切な睡眠
十分な睡眠を確保することは、血圧コントロールに重要です。睡眠不足は血圧を上昇させる可能性があるため、充分な睡眠を心がけましょう。
まとめ
高血圧は、放置するとさまざまな病気の原因になります。しかし、生活習慣を見直し、食事、運動、ストレス管理、禁煙、睡眠などの取り組みを行うことで、高血圧を予防・改善することが可能です。まずはできることから始め、健康な生活を目指しましょう。